接着剤[メタルロック]あれこれ

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M3六角支柱をアルミ板に接着したい

後付けで板金に支柱を取り付けたいので、接着剤を検討しました。接着取り付けはいままで考えたこともなかったですが「溶接に匹敵」ともいわれる「メタルロック」の存在で現実味がでてきました。対象はプリント基板で、スイッチを押すので引張り強度も少し欲しいし、M3ビス固定の際のトルクに耐えることも必要です。

市販の六角支柱はタップ穴と外形に面取りしてあるので、接着面は意外と少ないので不安な面があります。真鍮製ですが表面はニッケルメッキなので確認してみることにしました。

 

接着剤はセメダインの金属用のメタルロック家庭向けです。一回使って引出しにしまっておいたのを引っ張り出してみました。

あれれ、なんか変だな。古いと固まらない!

久々の使用なので、とりあえず混合して、試料を接着してみたが、

か、固まらない!

半日近く経ってやっと硬くなり始めたものの表面がベタベタしてとても接着しているとは思えない状態です。

製品添付の取説に使用期限は記載してないが、ネットによると1年らしく、期限超過すると固まらなくなるという記事が散見された。製造年月を見てみると、2年以上も前でした。

2年以上も前の製品でした。

近所のホームセンターで新しいロットを買いなおす

日付を見ながら購入した。’21/04/13製である。

早速接着テスト

アルミA5052板と、塗装済み鉄板(スチールラックの側板)でテスト。「塗装金属には接着しにくいものがある」と取説にあるが、まずは確認。塗装もメラミンかアクリルかでも変わると思うので、参考です。下処理は無水アルコールのみです。

数分で固まる!

混合後はアッという間に固まり始める印象です。取説をよく見ると、可使時間は夏場で2分です。瞬間接着剤に近いくらい短い。ちょっと放っておくと瞬く間に硬くなってくるのでのんびり位置決めしている余裕はありません。接着には治具用意して素早い位置決めが必須です。

24時間後

引張り強度は簡単には測れないので、M3ネジ締めを想定してプリセットトルクドライバーで回してみる。

トルクドライバーのレンジはmax120cN/m。塗装面は100cN/mで剥離

結果

材料 剥離トルク  
生アルミ 300cN/m トルクレンチにて
鉄塗装面 100cN/m 値はばらつく

塗装面では100cN/mで剥離。アルミはトルクドライバーのMax120cN/mでは剥離せず、少し粗い測定になりますがプリセットトルクレンチで測定。

本番の試料にて確認

A5052Pと真鍮支柱には適用できると結論付けました。

ただ、本番の板金は塗装済みなので、塗装を落とさないで行けるか確認です。うまくいけばこのまま行こう。

結果は?

120cN/mで塗装面とプライマーの間が剥がれた

全ては上の写真の通りです。塗装面にはしっかり接着しているもののプライマーとの境目が剥がれてしまいました。すこし不安です。

「塗装面接着」に期待したのですが・・・

通常使う電動ドライバーの設定クラッチトルクは約57cN/m。120cN/mは十分耐えうるトルクですが、クラッチ作動時に軽い衝撃があるためリスクがあります。塗装面はゴム砥石で削除して接着することにします。

塗装を落として一件落着

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