サイクロン集塵機製作記 その1

カテゴリー: サイクロン集塵機  タグ:

この記事は旧サイト2007年の製作記事から移行し再編したものです。

サイクロン集塵とは

高速で回転する巻き下げ気流が一気に中心に吸い上げられるときに、気流方向の急激な変化と重力の効果で取り残された塵が底に溜まるという原理(筆者の理解)で集塵を行うものです。

漏斗状にすぼまっていく部分で回転速度を増した構造がミソです。

サイクロン集塵の簡単な説明

Φ140mmペール缶にブリキで漏斗をつくってみた

理論や、製作例は、ネットでもいくつかありますが、まずは身近にある材料で製作。家庭で買い替えた掃除機を使いました。手作り感いっぱいですが、これが我が工房のサイクロン集塵機の原点となります。

この程度でも結構良い性能

これだけでも、集塵機としては十分な性能でした。塵がどれだけ集塵できているかはともかく、集塵容量の大きい掃除機としてかなり有効です

市販掃除機は、その強大な集塵力と引き換えに発熱量も多い。90~120分でヒートプロテクトがかかり停止する。

掃除機を替え2台で同じでした。市販の掃除機は構造上強烈に発熱します。熱を持つと停止します。過去にはその発熱量で循環し「ダニ死滅」をうたったものまであります。数時間かかる加工で、途中で吸塵停止で油断して切りくずまみれで球になって材料を汚したこと数知れず。掃除機利用は吸引力は優秀ですがちょっと厳しいですね。

ボイラー用のファンを入手。ペール缶を使う。

バンド固定式のペール缶を購入し、ファンに合わせて作り替える。ファンの吹き出し口も煙突金具を利用し製作。フェルトの集塵袋でも作ろうか

24時間稼働可能が利点。静圧は低いものの、風量はまずまず。微粉の吸塵には最適。

モーターのケースは40℃程度上昇し、70℃位まで上昇しますが、24時間連続動作可能です。これが最大の利点です。

吸引力は、M3×6のビスをやっと吸い込む程度です。

ですが、風量はまずまずなので、拡散した樹脂や木材の微粉は結構吸い込んでくれます。

もともと木工の業界で発展したもので、切り粉全部吸い込むことは想定されていません。空中に舞う微粉の集塵に重きをおいた性質は十分に発揮できています

当方の本業である電子機器関連でも、ハンダ付けブースの煙吸引にも役に立ってくれています。