熱電対をSUS板に接続するのに超小型スポット溶接機を製作して使っていますが、小容量の1号機を改良してパワーアップしました。
24/11/22 追記:電流増大作戦
1号機を改良
写真撮り忘れたので廃材だけ。1号機のコンデンサは2200μF×25ヶ
コンデンサのtanδ0.16よりESR≒0.097Ωの比較的低いものをチョイスしたのだが、ベタ基板に溝を掘って仕切り実装した程度の配線だったので、少々回路抵抗が高く貧弱だった
新型は10000μF×10ヶ
今度はESR≒0.046ΩのコンデンサMXGを10個。ベタパターンは同じだが、VVF2.0やAWG#14の心線を剥いてパターンを強化した。
電流がかなり増えるのでMOSFETにソースにバランス抵抗0.05Ωを挿入
パワーは2段階
改良前の出力も欲しかったので、パワー切り替えはHi/Lowの二段階とした。
ソースのバランス抵抗0.05Ωを利用してパルス電圧を切り替えることにした。
MOSFETのVgsが約2Vなので、10Vパルスだと(10-2)/0.05=160Aとなる。TLP351の駆動電圧そのものを10V/20Vと切り替えればそれぞれ160A・360A/一個となるので5個で800A・1800Aという目論見
800Aは1号機互換とすると、たぶんかなり高いが、TLP351のMinが10Vなので仕方ない
電流を測ってみる。Hi側は少し低い
緑が0.05Ωの両端、黄色がパルス電圧、両方とも5V/div
MOSFET5個ともほぼ同じ電流でした
電流は計算値よりも少し低い。0.05Ω+αの配線抵抗の影響か?、また、Hiでは計算値よりさらに電流がでていない。パルス電圧15Vあたりから変わらないのだ。おそらく、放電時のチャージ電圧が下がるためと思われる(下図)。全体の電源電圧をもう少し高くすれば良いか?MOSFETが30Vという制約あるが、電源をつかえばもう少し上げることができるが、いまは24VACアダプタなので、まあ、しばらくこれで使ってみよう
K熱電対をSUS薄板に溶接してみる
Lowで0.2mm単線、Hiで7/0.2mm撚線の熱電対が溶接できた
電流増大作戦(24/11/22 追記)
上でも書いたように、最大領域では放電とともにCにチャージされている電圧が落ちるのでシャント抵抗値の計算通りに行ってませんでした。
そこで・・・
シャント抵抗をもう少し下げ、充電電圧を上げてみます
シャント抵抗は半田でガチガチなので、0.1Ω2個にさらに隙間に0.1Ωを押し込んで合計0.033Ωにした
充電電圧を上げるといっても、MOSFETのIRLB3813が30V品なのでギリギリの29.5Vにしてみた
とほほ、こういうことなら最初から40V品のIRLB3034にしておけばよかったが、もう今更交換する元気がでないorz
最大378Aまで上がった
熱電対を溶接した瞬間です
緑のシャント抵抗両端電圧のTOPが約12.5V。計算すると378A
5個合計で1,890Aということになる
これで良いだろう
後日談・・・細い熱電対が吹き飛んだ
Highモードで調子に乗ってバチバチやっていたら、細い(0.2mm)径の熱電対は溶接部で吹き飛んで切れてしまいました。
ちょっと強すぎたかな