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風量は口径と風速から算出できる
前記事の「ベンチュリ型風量計を作る」と並行して風速から風量を割り出す方式も採用していました。この風速測定にピトー管を使っています。
2024/04/20 ソースファイルのダウンロードリンクが切れていたのを修正
電気系の測定器と違い、風量測定には大がかりなものが多く卓上機での測定には限界があります。測定機材がなければ色々なアプローチで測り、データを詰めてゆくしかないのです。
φ150mmの細い管内を想定しています。流れる気体が理想的な層流ならば断面の風速分布は放物線になるので、半径の約70%の測定位置で測れば平均風速が得られますが、使用している風洞は直管部が十分とはいえず放物線分布でない可能性が十分あります。
実際、ピトー管挿入深さをかえて測ると、台形に近い分布でした。
測定点は複数ほしい
ので、もう一本は自作することにしました。
ピトー管もJISで規定されている
前記事のベンチュリ管よりは縛りが少ないので、早速作り始めました。材料は真鍮管で、二重構造にするところが少し難しいほかは、すんなり完成。JISに従うと、購入品とは少し寸法が違います。
そして、比較測定。ほぼ同じ特性でした
なんと、ほぼ同じでした!。形状が違うのにこれにはびっくり。時間があればあと2本作り全測定点をカバーしよう。
改良点
購入品は外側で立上りがあるので、管内での先端方向がわかる。自作品は先端を挿入してしまうと方向がわからない。次作は立上りを付けよう。そして150mm管に適したサイズにしよう。
差圧測定は、差圧センサとMPUで直読式に・・・
OMRON D6F-PH0025AD1をI2CにてPIC16F1827へ接続し、差圧-風速変換し直読方式にしました。公称誤差±3%RDでデジタル値直読なので便利です。
※このセンサは、マノメーターと異なり気体を流して流速を測る方式なので圧力損失が発生します。細いピトー管では微小領域で誤差が大きくなるかもしれません。
下は風速と温度をLCDに表示する簡易版ファームウェアとバイナリです。
実際のピトー管には補正係数が添付されている場合がありますが、このファームウェアは係数1.00です。